【生涯学習】臨床家が爆速で情報収集するための時短ハック5選

  • 2022年3月28日
  • 2022年3月28日
  • 研修医
この記事は主に新人医療職や研修医の方向けです

医学は日進月歩です。5 年 10 年前の常識が,今や世界の非常識」などということも少なくありません。

そのため効率的に情報を得る「検索スキル」は,臨床家の能力に直結します。

そしてテクノロジーをうまく利用できるかどうかで,最新情報にキャッチアップする労力には大きな差が生じてしまいます。

しかし忙しい臨床現場にいると,こうした小技について体系的に教わる機会はなかなかありません。身の回りに教えてくれる先輩・指導者がいるかいないかで,習得タイミングに大きな差が生じてしまいます。

そこで今回は,私の知る医学情報を爆速で収集するための Tipsを惜しみなく共有したいと思います。

なおこの記事では,原則無料でできるものしか取り扱っていません。他にも裏ワザがあったりしたら,こっそり教えてください!

検索ワザの時短ハック 5 選

この記事では以下の5点についてご紹介します。

  1. 英語は自動翻訳
  2. Google は画像検索
  3. Pubmed は検索式を使う
  4. 最新論文は自動配信で受け取る
  5. 気になるサイトは RSS でフォロー

ごく一般的な内容ではありますが,ピンとこないものがあればそこだけでもご一読頂けたら嬉しいです。

早速,順にみていきましょう。

自動翻訳機能は積極利用する

第1のハックは

自動翻訳,使えばいいじゃない。

ということです。

英語からは逃れられない

最新の医学・科学情報は,常に英語で提供されます。

英語が世界共通語であるということ,また現在 医学界を牽引している主要ジャーナルがすべて英語雑誌であることから,これは避けられない事実です。

そのため,英語の文章を読むことに抵抗感があっては,圧倒的に情報感度が下がってしまうことになります。

しかも英語スキルは一朝一夕では身につきません。忙しい臨床現場に出てから英語能力を磨きたいと思っても,時間的な制約も大きいため,なかなか短期的には成長が難しいものです。

時間がない。英語を学び直す体力もない。でも医学情報は英語しかない。

では,どうするか。

──頼ればいいじゃない。テクノロジーに。

ということで,英語を読むことに抵抗がある人は,ブラウザの自動翻訳機能を活用することをお勧めします。

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英語が苦手な人にこそ

特に英語に苦手意識がある人は絶対的におすすめです。

なぜなら,自動翻訳を用いることで

  1. 「読み始め」の心理的負担が減る
  2. 初動がラクになる結果,英語情報源からの情報収集が苦でなくなる
  3. 英語での情報収集が習慣化する
  4. 翻訳なしでナナメ読みの練習ができるようになる

というポジティブな循環に入っていける可能性があるからです。

何より「形成したい習慣」があるとき,私たちがまず行うべきは「心理的に越えるべきハードルを極限まで低くする」ことです。

その点に関しては割り切ってテクノロジーを利用する姿勢があっても良いと思います。

対応ブラウザ

Google Chrome,Microsoft Edge,Safari には,自動翻訳機能が標準搭載されています。

特に動作が安定しているのは Google Chrome です。数秒で表示ページがすべてスムーズに和訳されるため,「英語⇆自動翻訳」と往復しながら読み進める,といったことも可能です。

各ブラウザの自動翻訳方法
  • Google Chrome:検索バー上に出てくる「翻訳」ボタンを押す。または右クリックメニューから翻訳。体感的にはイチバン早い。詳細
  • Microsoft Edge:ほぼ Google Chrome と同様の挙動。詳細
  • Safari:検索バー上で「翻訳」ボタンが出てこれば翻訳可能。詳細
Safari の翻訳機能は長らくβ版で動作が不安定です。2022年ごろより改善してきたように思いますが,現状やはり安定性の観点では Chrome/Edge に軍配が上がる印象です。
|他ブラウザでも可能ですが…
上記以外のブラウザでも,拡張機能で翻訳ツールを入れることは可能です。ただしその際に注意すべきはプライバシー保護です。ほとんどのブラウザ拡張機能は Webページの全データを解析対象としていますので,理論上,パスワードなどを抜き取られるリスクは否定できないのではと思います。開発元がよほど信頼できる団体でない場合,そういうリスクがありうる,ということを知っておくべきだと思います。GAFAM にデータを収集され続けることはもはや仕方ないかもしれませんが,正体不明のサードパーティ開発者にまで情報を抜かれるリスクを背負う必要はないと思います。その点を踏まえると,現状自動翻訳をフル活用しようと思うと,上記ブラウザが主な選択肢になってしまうかなという印象です(個人の感想です)。

とりあえず全文自動翻訳

というわけで,上記を使って UpToDate でも ClinicalKey でも EvidenceAlerts でも,自動翻訳を使ってしまいましょう。

もちろん「最終的には原文で読むことが大原則」です。

実際,自動翻訳ではよくわからない訳になっていることも少なくありませんし,何より原著論文 PDF は英語のまま読むしかありません(DeepL など有料ソフトを利用しない場合)。

しかしここで最大の目的は,あくまでも

まず最初のハードルを下げること

です。

最も避けなければならないこと

ここで何よりも優先すべき考えは

「英語で情報収集はしんどい」という心理が「足枷」になってはならない

ということです。

英語だからというだけで情報感度を落としてしまうと,日々進歩する医学の前線からどんどん取り残されてしまい,気づけばガラパゴス診療のど真ん中……ということになりかねません。

  • 英語の二次文献を調べない(UpToDate や Dynamed を読まない)
  • 英語の一次文献を調べない(原著論文を読まない)

ということが常態化しては,医師であれ何者であれ,すぐに「医学情報弱者」として取り残されてしまいます。

そんな中で利益相反ズブズブのバイアスされた情報源に触れてしまえば最後…,容易には戻ってくることができません。

そのような状況こそ最も避けるべきであり,そうなってしまうくらいなら,自動翻訳を使ってハードルを下げましょう,ということです。

英語情報処理のスピードアップにも有用

また,自動翻訳は英語に苦手意識がない人にとっても有用だと思います。

「自動翻訳の雑な日本語」であってもザっと論旨を理解した後で英語原文を読み始めると,いきなり原文を読むよりもはるかに早く内容を理解できるからです。

  • 英語が母国語レベルでない
  • 少しでも時短したい

という臨床家にとっては,利用価値のある機能だと思います。

なお DeepL など有料ソフトを使ってまで自動翻訳を徹底的に利用するかどうかは,議論の別れるところかと思います。私個人としては英語学習をしたいということもあるため,ブラウザで無料で対応できる範囲までしか利用していません。

Google画像検索を駆使する

第2の検索ハックは,

Google 画像検索をフル活用すること

です。

画像検索をすると1秒でざっと情報が俯瞰できるだけでなく,「図表にまとめた系」の情報源もさらうことができます。

画像を入口にして,

このウェブサイトはまとめが上手そう

このウェブサイトはわかりやすそう!

ということもパっと見でわかります。一覧性が極めて高いのです。

この検索ハックは 特に試験勉強などの際,かなりの威力を発揮する のでオススメです。

ペラグラ

たとえば試験勉強をしている最中「ペラグラ」という疾患について勉強しなおしたいなと思うかもしれません。

この時,ただ検索するのではなく「Google 画像検索」をするとこうなります(▼)。

画像検索をすれば一覧性が高い

ざっと並んだサムネイルを見ただけで,かなりの情報が目に入ってきますし,まとめてくれていそうなブログにアクセスすれば効率的な学習が可能です。

そして何より,ペラグラの特徴的な皮疹が一目瞭然です。

PBC PSC 違い

同様に「まとめ図表」などを探し出す時にも,Google画像検索は威力を発揮します。

たとえば

PBC(原発性胆汁性肝硬変)と PSC(原発性硬化性胆管炎)てどういう違いがあるんだっけ…?

という時,ただ検索するのではなく,あえて「画像検索」を行います。

「PBC PSC 違い」あるいは「PBC PSC difference」などで検索すれば,日本語英語問わず,うまく画像でまとめて説明してくれたものがたくさんヒットします(▼)。

MRC 息切れスケール

また,試験対策で謎に、、暗記しなければならないものの代表格として,●●スケール・●●スコアというものがあります。

このようなスコアを探すような場面でも google 画像検索は役に立ちます。

たとえば「MRC 息切れスケール」を単純に検索してもお堅いウェブサイトの一覧が出てくるだけですが,google 画像検索を行えば,このスケールをわかりやすくまとめたイラストがたくさん出てきます(▼)。

なお臨床現場では基準値等を参照しながら点数をつけることが多いため,こうしたスケールをマル暗記している必要性は全くないはずですが,残念ながら試験には出てしまうんですね。作問が楽チンだからでしょうか。教育効果という観点に欠けた出題であり紛れもなく試験作成者の怠慢ではないかと思います(唐突な愚痴)。

画像まとめはドンドン拝借

このように画像検索でヒットした「まとめ画像」は,どんどん拝借して自分の onenote なり evernote にガンガン蓄積していきます。

あるいは試験問題などを PDF 化しているのであれば,そのPDFを編集してどんどんそういう画像を貼り付けて,問題集自体を解説画像つきのノート化していくこともできます。

試験直前にはその PDF を ipadでパラパラみていくだけで一気におさらいができます。爆速です。

著作権の問題があるため,あくまで個人的使用に限ってください。

Pubmed検索式を使いこなす

第3のハックは,

Pubmed 検索式を使いこなすこと

です。これは特に文献検索をする際,絶対に押さえておきたいワザです。

たとえば

心不全治療に関する直近5年のレビュー論文が読みたいなあ…

と思った時,pubmed で

heart failure review

とだけ入力して検索を行うと,60752件もの論文がヒットしてしまいます(2022年3月現在)。

ここで「価値ある論文は一体どれなんだ・・」と途方に暮れて検索を諦めてしまうと,前に進めません。

そこで必要なのが検索式です。

pubmed検索式の具体例

たとえば以下のような検索式を検索バーに打ち込めば,心不全の直近5年のレビュー論文で,指定した雑誌に掲載されたものだけをピックアップすることができます。

"heart failure"[Majr] AND “review”[pt] AND ("JAMA"[ta] OR "BMJ"[ta] OR "N Engl J Med"[ta] OR "Lancet"[ta] OR "Ann Intern med"[ta] OR "CMAJ"[ta] OR "Cochrane Database Syst Rev"[ta] OR "Nat Rev *"[ta])
AND (y_5[Filter])
ここでは NEJM・BMJ・JAMA・Lancet・AIM・CMAJ・コクランレビュー・Nature Reviews シリーズを指定しています。循環器内科の専門医であれば JACC や Circulation などまで雑誌の幅を広げた検索が必要と思いますが,あくまで一般内科の範疇での一例として提示しています。

一見難しく見えるかもしれませんが,やっていることは,以下の4ステップだけです(▼)。

検索式の作り方
  1. 主要テーマを指定:"heart failure"[Majr]
  2. 研究パターンを指定:AND “review”[pt]
  3. 雑誌を指定:AND ("JAMA"[ta] OR "BMJ"[ta] OR "N Engl J Med"[ta] OR "Lancet"[ta] OR "Ann Intern med"[ta] OR "CMAJ"[ta] OR "Cochrane Database Syst Rev"[ta] OR "Nat Rev *"[ta])
  4. 年次指定:AND (y_5[Filter])

具体的な方法は以下の記事でかなり詳細に解説しています。すぐコピペして使える実例も豊富に掲載していますので,あわせてご一読頂ければ幸甚です。

合わせて読みたい

この記事では臨床家(内科医・研修医・薬剤師ほかコメディカル)におすすめな pubmed「検索式」の作り方と,その具体例をまとめます。 臨床家必須スキル:pubmed 検索式 pubmed 検索式とは,たとえば以下のようなもので[…]

最新論文は自動でメール配信

4つ目のハックは,

自動的に最新文献の情報が手元に届く

という環境作りをしてしまうことです。

最もおすすめなのは,

  1. Evidence Alerts(メール配信)
  2. Pubmed検索式 × メールアラート(or RSS配信)

の2つです。その他のおすすめサービスも,順にご紹介します。

① EvidenceAlerts(無料・オススメ)

EvidenceAlertsは,カナダの McMaster 大学が提供するサービスです。

各領域の主要ジャーナル 127 誌を対象に,高度な訓練を受けたスタッフが常に目を光らせ,良質かつ話題性の高い論文 を厳選,ランク付けをした上で紹介してくれるという素晴らしいサービスです。

あらかじめ「どのジャンルで」「どの程度のレベルのトピックまで」アラートしてもらうか設定することが可能で,その設定に合わせて自動配信してくれます。

えー…っと……無料ですよね……??

と何度も確認したくなりますが,無料です(2022年3月現在)。

もはや使わない理由がない

メールアドレスとアカウント登録は必要ですが,五分くらいでできます。大した個人情報提供も必要ありません。英語がハードルに感じるなら,そこれそ前述した自動翻訳を使いながら爆速で設定を済ませて頂ければと思います。

参考までに,私は Relevance cut-off score ★6,Newsworthiness cut-off score ★6,weekly,で設定しています。関心領域は一般内科で幅広めに取っています。最初はもう少しカットオフを緩くしてたくさん送ってもらっていましたが,なかなか目を通し切るのがしんどかったので上記設定に落ち着いています。関心領域を狭めにする場合は,カットオフスコアは緩めにしてバランスを取るのが良いと思います。

② Pubmed検索式 × メールアラート

これは先述した内容に被りますが,是非とも導入していただきたいハックです。

「特定のテーマ」×「研究形式」×「特定雑誌」

という pubmed検索式を一度作ってしまえば,勝利が確定します。

その検索式にヒットする論文が出たとき自動的にメールやRSS が届くように設定できるからです。

例)心疾患の文献を自動で集める検索式

たとえば心疾患といえば「心不全」「心筋梗塞・狭心症」「不整脈」が挙げられます。

しかし,臨床家がそれらに関する最新文献を探すため毎日 NEJM,Lancet,JAMA,BMJ,Circulation,JACC,etc.. の ウェブサイトを個別訪問、、、、して「それ系の良い論文ないかな〜〜?」と探すのは,はっきり言って時間の無駄です。

そんなことをするくらいなら,以下(▼)のような検索式をあらかじめ作っておいて,メールアラートないし RSS で手元に届くように設定してしまえば良いわけです。これで相当な時間が節約できます


("heart failure"[Majr] OR "Myocardial Ischemia"[Majr] OR "Arrhythmias, Cardiac"[Majr])
AND (“review”[pt] OR "randomized controlled trial"[pt] OR "systematic review"[Filter])
AND ("JAMA"[ta] OR "JAMA internal medicine"[ta] OR "BMJ"[ta] OR "N Engl J Med"[ta] OR "Lancet"[ta] OR "Ann Intern med"[ta] OR "CMAJ"[ta] OR "Cochrane Database Syst Rev"[ta] OR "Nat Rev *"[ta] OR "Circulation"[ta] OR "Circulation research"[ta] OR "J Am Coll Cardiol"[ta] OR "cardiovascular research"[ta] OR "Eur Heart J"[ta] OR "JAMA cardiol"[ta] OR "Heart"[ta])
AND (y_5[Filter]) AND (fha[Filter])
あくまで一例です。実際にはここまで幅広くカバーしてしまうと大変なので,自施設で契約しているジャーナルに絞ったり,テーマを絞ったりする調整が必要です。なお上記検索式の RSS feed URLはコチラ

検索式の作り方など詳細は,この記事をご確認ください。私個人はメールアラートではなく RSS 配信の方を愛用しています。

③その他のオススメ配信

その他,いくつか有名なサービスをご紹介します。

他にもあったらむしろドンドン教えてくださいお願いします。

POEMs Podcast(音声)

一般内科にとって「それそれ!その話題気になってた!」というメジャーなトピックについて,ジョージア大学教授の Dr. Ebell とカリフォルニア大学教授の Dr. Wilkes が私見を交えながらトークする音声番組(Podcast)です。

週1更新,1回5〜10分の短いトークなのであまり負担感もなく,おすすめです。iTunes のポッドキャストで購読すれば,自動配信として受け取れます。

英語の聞き取りに自信がない私のような小物は,Google Chrome の自動字幕起こしを使って聞くという裏技もあります。テクノロジーに感謝です😉(詳細)。
|Essential Evidence plus
同じチームが運営しているサービスに EE plus(Essential Evidence plus)というものがあります。先述した EvidenceAlerts に近いサービスと思われますが,有料なので私は試したことがありません。もし詳しい方がいらっしゃったら是非レビューして教えてください!
https://www.essentialevidenceplus.com/index.cfm
POEMs とは?

なお POEMs とは,Patient-Oriented Evidence that Matters の略語です。以下の3つの質問の答えが YES となるような情報を指します。

  1. 患者の健康に直接関連する情報か── Will this information have a direct bearing on the health of patients, i.e. is it something they care about?
  2. この問題は日常診療上,一般的か── Is the problem common in one’s practice?
  3. もし妥当なら,この情報は現在の診療方針を変えるものか── If valid, will this information require a change in current practice?

ACP ジャーナルクラブ(有料)

古くから知られる鉄板中の鉄板。内科系のメジャー雑誌 Annals of Internal Medicine 系列の独立月刊誌です。

120を超える臨床ジャーナルから,内科系でインパクトの大きい優良最新エビデンスをまとめて批評してくれます。個人契約は 年間 550ドルと普通に高いので,職場が契約していることを祈りましょう🙏 

主要雑誌 × メールアラート

他にも,主要なジャーナルは必ず最新号のメールアラート機能を有しています。

関心が深い主要雑誌については,メールアラートを設定してしまうのもお勧めです。

ただしあまり手広く雑誌そのもののメールアラートを受け取るよりは,上述した EvidenceAlerts や pubmed 検索式である程度スクリーニングをかけて手元に届くようにした方がストレスが少ないようにも思います。

気になるサイトはRSSでフォロー

最後にお勧めしたいのが,RSS フィードを用いたウェブサイト・ブログでの情報収集です。

RSSとは,Webサイトやブログなどの更新情報・日付・タイトル・内容要約などを配信する技術のことです。RSSリーダーと呼ばれるツールを使用することで,様々なサイトの更新情報や新着情報を自動的に取得することができます。

RSSリーダーにお気に入りのWebサイトのRSSを登録することで,わざわざお気に入りのサイトを個別巡回せずとも「自動的に手元に更新情報が集まってくる」という状況を作り出すことができます。

政府機関や各ジャーナルも RSS を配信していることがありますし,単純に趣味などで定期的にチェックしているブログを登録することも可能です。

細かい説明はここでは省きますので,他の詳しい解説サイトをご覧いただければと思います。

ホームページの新着情報やブログについている「RSS」という表記や のアイコンを見かけたことはありますか? RSSを理解し…

Pubmed検索式 × RSS フィード

繰り返しになりますが,先述した pubmed 検索式は,RSSフィードとして自動受信する設定も可能であり,大変オススメです。

RSS フィード URL の作成はいたって簡単です。

  1. RSS化したい検索式を pubmed に入力
  2. 実際に検索する
  3. 検索結果が表示されている画面でCreate RSSをクリックする

以上です。

検索式があらかじめ完成していれば,3秒くらいで済みます。

メールでアラートするもよし,RSSで購読するもよし。pubmedサマサマです🙏🙏

指定した pubmed 検索式でヒットする最新論文が「自動で手元に届く」というシステムは,一度構築してしまうと手放せません。

なお NEJM,JAMA,BMJ,lancet といった主要ジャーナルはいずれも RSS 配信を行っていますが,RSSリーダー上で abstract をすべて読むといったことができるわけではありません。そのため,pubmed 検索式で上記雑誌らを指定した検索式を作って RSS で受信する方がおすすめです(RSSリーダー上で Abstract が読めるため)。

筆者の使用アプリ:feedly × Reeder

なお,参考までに私が使用しているものは以下の通りです。

  • RSS リーダー:feedly
  • アプリ:Reeder(Mac,iPad)

ひねりなしのド鉄板ですね😅

RSSはオワコン?

RSS は SNS の発展等でオワコンになりつつあるという話もあります。

たしかに Twitter で直接そのウェブサイトの運営者をフォローしていれば,その運営アカウントがサイト更新時に必ずアナウンスするはずです。ウェブサイトやブログ等に関していえば,確かに RSS で拾う必要はないのかもしれません。

しかし上述したpubmed検索式 → RSS化がグンバツに便利すぎるため,私にとっては欠かせないツールです。オワコンどころか必需品であり,全身全霊でオススメします!

私は Pubmed のみならず,気になる医療職ブロガーの先生方の記事は RSS でチェックさせていただいています😊

なおこれだけ勧めておきながら当ブログは RSS配信機能 未導入という…スミマセン…

まとめ

  1. 英語は自動翻訳
  2. Google は画像検索
  3. Pubmed は検索式を使う
  4. 最新論文は自動配信で受け取る
  5. 気になるサイトは RSS でフォロー

今回は以上です!

後半ほぼ pubmed の話しかしていないような気もしますが……気のせいですね。多分。

この記事が皆様のよき生涯学習の一助となれば幸甚です。

他にもおすすめのハックがあればこっそり教えてください!😊

[おすすめ本紹介]

Users’ Guides to the Medical Literature


タイトル通り「医学論文を現場でどう応用するか?」迷える臨床家のためのユーザーズガイド。Tips 集のような構成で,どこからでもつまみ読みできます(通読向きではない)。医学論文の批判的吟味を学ぶにあたり 1 冊だけ選ぶならコレ,という極めて網羅性の高い一冊です。著者 Gordon Guyatt 氏は “EBM” という言葉を作った張本人。分厚い本ですが,気軽に持ち歩ける Kindle 版はオススメです。邦訳版もあります。

医学文献ユーザーズガイド 第3版


表紙が全然違いますが「Users’ Guides to the Medical Literature (JAMA)」の邦訳版。医学文献を批判的吟味するためのTips集としてかなりの網羅性を誇る代表的な一冊です。唯一の欠点は Kindle版がないこと(英語版はある)と,和訳が気になる部分が結構あること。2つでした。原著とセットで手に入れると最強の気分を味わえます。鈍器としても使えます

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