標準偏差 SD

  • 2023年7月4日
  • 2023年7月4日

標準偏差 SD は,データのバラツキ具合を表す指標(=散布度)の 1つ。データセットの各データが平均値からどれだけ離れているかを示す。

定義は「データ全体の平均(\(\overline{x}\))と各データ(\(x_i\))との偏差(\(x_i-\overline{x}\))の二乗平均の正の平方根」である。

$$\begin{aligned}\text{標準偏差} \ s\ =&\sqrt{\text{分散} \ s^{2}} \\ =&\sqrt{\text{平均からの偏差の二乗平均} } \\ =&\sqrt{\frac{\left( x_{1}-\bar{x} \right)^{2} +\left( x_{2}-\bar{x} \right)^{2} +\ldots +\left( x_{n}-\bar{x} \right)^{2} }{n} } \\ =&\sqrt{\sum^{n}_{i=1} \frac{1}{n} \left( x_{i}-\bar{x} \right)^{2} } \end{aligned} $$
\(x_i\) = 個々のデータの値,\(\overline{x}\) = 全標本データの平均値

上記の数式から明確なように,基本的に平均 meanとの親和性が高い。そのためデータの要約で代表値として 平均 meanを記すとき,横に併記する散布度は標準偏差 SD とすることが多い。

データの要約で代表値として 中央値 median を記すときには,散布度としては 四分位偏位 IQR を併記することが一般的。

正規分布との関係,1.96 SD の 95%ルール,チェビシェフの不等式などが重要。

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本項の解説内容 標準偏差 SD はデータのバラツキ具合を表す指標(=散布度)の 1つ 計算方法:〈平均からの偏差〉の〈二乗平均〉の平方根 標準偏差が大きい = 平均から離れたデータが多い = 散らばり大 データが正規分布に沿うとき,95 […]

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