【告知】統計的に有意とは何か?解説動画を公開

告知

完全にブログで宣伝することを忘れてしまっていましたが,告知です。

スキマ時間でまるっと医療統計を解説する Youtube チャンネル「スキマル」において,動画 第 5 弾を up しました(▼)。

統計学的に有意とは?

今回は「統計学的に有意」とは何か?ということをテーマに動画をまとめました。主な構成は以下の通りです。

動画の構成
  • 仮説検定の 4 STEP
    1. STEP 1:示したい仮説と,その逆の帰無仮説を設定する
    2. STEP 2:標本からデータを得る
    3. STEP 3:帰無仮説が正しい前提で P 値を求める
    4. STEP 4:P 値が小さければ帰無仮説を棄却する
  • P値の定義
  • P値が小さくなる場合
    1. 標本サイズが大きい
    2. バイアスが隠れている
    3. まぐれ
    4. 本当に差がある
  • 実際の論文の例

前回の動画と連続

なお,この動画は前回「推測統計とは何か?」についてまとめた動画と連続した内容になっています。

2本連続で見ていただければ,かなりスッキリと〈統計学的仮説検定〉の流れを復習していただけるのではないかと自負しています。

そして,前回の動画と今回の動画の内容は,当ブログの記事でも過去に扱っています(▼)。あわせてチェックしていただき,より理解を深めていただければ幸甚です。

合わせて読みたい

〈統計学的に有意な差〉とは? 今やどんな研究論文でも,あるいはビジネスシーンでも,〈統計学的に有意〉 significant という言葉をよく目にします。しかし 「統計学的に有意な差」ってどういう意味ですか? と聞かれた時,その[…]

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次回予告

これまでの動画で〈推測統計〉の枠組みをお伝えできたので,次回は非常に誤解の多い概念である〈標準偏差 SD〉と〈標準誤差 SE〉の違いについて解説してみたいと思います。

「違い」と言うのも実は奇妙な話で〈標準誤差 SE〉は「推測統計の世界観」で出てくる〈標準偏差 SD の一種〉でしかないのですが,その辺りも解説予定です。

実は,このテーマの動画作成にはかなり使命感を覚えています。

というのも,知人の医師が大学で研究をしていたとき,

この棒グラフのエラーバーって標準偏差にした方がいいですかね?標準誤差にした方がいいですかね?🤔

と指導教員に尋ねたら

え?どっちでもいいよ✋😁

と指導されたという逸話があるからです。笑(というか指導になっていない…)。

単純にその指導医に指導する気がなかっただけなのかもしれませんが,仮にも大学教員に質問した答えがそれでは,膝から崩れ落ちようというものです…

というわけで,次回は

標準誤差とは何か?標準偏差との違いは?

となる予定です!

またチェックしていただけたら幸いです。

ただ,その前に短めの補足動画を1本挟むかもしれません。今回の動画で「多重検定」の話を少しだけしているのですが,端的にイメージをお伝えするためにかなり浅く短くまとめているため,補足動画を用意しようかと考えています。

[おすすめ本紹介]

Users’ Guides to the Medical Literature


タイトル通り「医学論文を現場でどう応用するか?」迷える臨床家のためのユーザーズガイド。Tips 集のような構成で,どこからでもつまみ読みできます(通読向きではない)。医学論文の批判的吟味を学ぶにあたり 1 冊だけ選ぶならコレ,という極めて網羅性の高い一冊です。著者 Gordon Guyatt 氏は “EBM” という言葉を作った張本人。分厚い本ですが,気軽に持ち歩ける Kindle 版はオススメです。邦訳版もあります。

医学文献ユーザーズガイド 第3版


表紙が全然違いますが「Users’ Guides to the Medical Literature (JAMA)」の邦訳版。医学文献を批判的吟味するためのTips集としてかなりの網羅性を誇る代表的な一冊です。唯一の欠点は Kindle版がないこと(英語版はある)と,和訳が気になる部分が結構あること。2つでした。原著とセットで手に入れると最強の気分を味わえます。鈍器としても使えます

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