2022年のコロナ内服薬を振り返る

※この記事は2022年末時点のデータを元に記載しています。
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新型コロナ内服治療薬の登場

2022年,コロナ診療の現場で 1つ良いニュースがありました。

それは抗ウイルス薬として内服薬のパキロビッド,モルヌピラビル(ラゲブリオ)が本格的に使用可能になったことです。処方制限など実地的な問題は多数ありましたが,やはりこれは大きな前進だったと思います。

そしてその後,1年ほど遅れて本邦発のゾコーバも登場しました。

そのデータがまた色々と議論を醸し,肯定的な立場からも否定的な立場からも誤解を招くような発信が多くあり,やはりエビデンスの解釈は難しいなあと思うなどした一年でした。

この記事ではそんな内服薬のエビデンス変遷について,雑感をユルくまとめてみたいと思います。

はじめに結論を書いてしまうと,こんな感じです(▼)。

2022年12月末時点の経口薬まとめ
  • パキロビッド,ラゲブリオ
    当初「デルタ株×ワクチン未接種×ハイリスク層」での重症化予防エビデンスで上市.その後ワクチン済ハイリスク者でデータが集積.それらの検討から,パキロビッドがファーストラインとしての立場を確立している.
  • ゾコーバ:低リスク層を対象に本邦でのみ緊急承認されたばかり.ほとんどデータがない.2022末時点では①重症化予防は全く未検証,②症状快復、、までの期間の若干の短縮が期待できるかも(それも頑健ではない).

パキロビッドとラゲブリオ

まず,先行したこの2剤について簡潔におさらいしてみます。

これらは「デルタ株時代にワクチン未接種者かつハイリスク者(実質的にはほぼ肥満者ばかり)を対象に,死亡・入院の減少効果をみたランダム化比較試験」の結果を前提に上市された薬剤でした(文献↓)。

しかし本邦で処方できるようになった頃には,すでに本邦のハイリスク者はほとんどワクチン接種済みになっていました。このギャップは当初,結構重大な問題として現場にありました。

つまり,ワクチン接種済の人たちでは本当のところどの程度重症化予防効果があるのか?RCTの結果はどの程度外挿できるのか?その時点では全くエビデンスがない中で,とにかく使用可能になったわけです。

そうは言っても他に内服薬の選択肢はなかったため,拡大解釈で使用する,という現場判断は多く為されたのではないかと思います。

上市前の第 III 相試験

Hammond J et al. Oral Nirmatrelvir for High-Risk, Nonhospitalized Adults with Covid-19. N Engl J Med. 2022;386(15):1397-1408.
DOI PMC, PMID35172054
Jayk Bernal A et al. Molnupiravir for Oral Treatment of Covid-19 in Nonhospitalized Patients. N Engl J Med. 2022;386(6):509-520.
DOIPMC, PMID34914868, 当ブログ記事
論文化前のタイミングで扱った古い記事.懐かしい…

以下の内容は 2021.11.30 時点の公開データ(FDA審議資料)を元に作成しています モルヌピラビル(molnpiravir; MOV)は,COVID-19 に対する世界初の経口内服治療薬として期待されている新薬です。 1[…]

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上市後データの後方視的検討

Najjar-Debbiny R et al. Effectiveness of Paxlovid in Reducing Severe Coronavirus Disease 2019 and Mortality in High-Risk Patients. Clinical Infectious Diseases. Published online June 2, 2022:ciac443. DOI
Najjar-Debbiny R et al. Effectiveness of Molnupiravir in High-Risk Patients: A Propensity Score Matched Analysis. Clinical Infectious Diseases. Published online September 20, 2022:ciac781. DOI

上市後から集まったデータ

EBM(Evidence-based medicine)では「目の前の患者さんにとっての最善」が常にゴールになります。

そのゴールを達成するため「利用可能な最良のエビデンス」「患者さんの価値観」「患者さんの状況」「臨床家の専門的知識」を統合し,個別の最適解を探るのが EBM のありかたです。

EBMの4つのソース
──【CC-BY-SA 4.0】Turner, M. (2014). “Evidence-Based Practice in Health.” Retrieved from University of Canberra Website

つまり選択肢になりうる治療薬があり,患者さんも希望しているのであれば,元の治験の参加集団とぴったり合致していなくても処方の検討がされるのは当然のことです。

実際そうした拡大解釈で処方されたケースでも,パキロビッドは一定の効果があることを支持するエビデンスが集まってきました(▼;後ろ向きなのでもちろんlimitationは色々とある研究です)。

Wong CKH et al. Real-world effectiveness of molnupiravir and nirmatrelvir plus ritonavir against mortality, hospitalisation, and in-hospital outcomes among community-dwelling, ambulatory patients with confirmed SARS-CoV-2 infection during the omicron wave in Hong Kong: an observational study. Lancet. 2022;400(10359):1213-1222. DOI, PMCPMID36216007
Dryden-Peterson S et al. Nirmatrelvir Plus Ritonavir for Early COVID-19 in a Large U.S. Health System : A Population-Based Cohort Study. Ann Intern Med. Published online December 2022:M22-2141. DOI, PMC, PMID 36508742

やはり創薬はこういう点で完全に先行者利益がありますよね。先に出た薬は広く使われ,それがまた使用実績というエビデンスになる。

そのため開発スピードが命なわけですが,日本を愛する日本人としては,本邦の創薬が一歩遅れてしまったなあと口惜しく思うところでもありました(海外メガファーマが強すぎる)。

ただこれだけデータが揃っても未だに(2022年末現在)パキロビッドの処方制限がある点は解せません。ゾコーバの緊急承認もいいですが,まずこちらの世界的標準治療の普及を進めてほしかったとも思います。

ラゲブリオは今後も2番手

なおラゲブリオ(モルヌピラビル)の方は,ワクチン接種済患者さんでの有効性は厳しそうだというデータが集まってきています。

そのため今後もパキロビッドを処方できないときの2番手扱いに甘んじることになりそうです。特に以下の報告(▼)は決定打になりそうで,特に英国では使用がかなり減っていくかもしれません。

Butler CC et al. Molnupiravir plus usual care versus usual care alone as early treatment for adults with COVID-19 at increased risk of adverse outcomes (PANORAMIC): an open-label, platform-adaptive randomised controlled trial. Lancet. Published online December 2022:S0140-6736(22)02597-1. DOI, PMC, PMID36566761

参考までに,米国CDCの推奨でも明確な優先順位がつけられています。

ゾコーバに関する雑感

そんな中,国産のエンシトレルビル(ゾコーバ)が 上記2剤でカバーできていなかった領域(ワクチン接種済み・リスク因子なし者) のエビデンス確立を目指し RCT を組んだことは,戦略として印象的でした。

ゾコーバは初めから「ハイリスク層の重症化予防」路線でいくのではなく,「低リスク層での症状緩和早期達成」をアウトカムにしたわけですね。実際市中の重症化率が下がっていたので,その路線しかなかったとも思います。エビデンスギャップを埋める対象者層になることから,私も期待感を持って臨床試験を注視していました。

臨床試験は厳しい結果に

ただ,その結果は既に周知の通り,贔屓目にも厳しい内容でした。

やはり対象がリスクのない元気な人でありすぎたためか,差が出にくかった。第 II 相試験の結果時点では,偽薬と全く差がありませんでした。

その後の連続的な第 III 相試験の結果から何とか(緊急承認制度を使って)上市されましたが,添付文書にあるデータ(カプランマイヤー曲線)を見た医師の処方意欲がどの程度高まるかは何とも……という印象です(▼)。

ゾコーバ添付文書より抜粋

ゾコーバ添付文書

症状改善というアウトカムで考えるのであれば,やはり私たちが「効く薬」ときいて想像したいのは「8日間つづく症状を 4-5日くらいに短縮する」ようなものです。

しかし今回ゾコーバの第 III 相試験データは 中央値 192時間 [95%CI 174-238] vs 168時間 [145-198]。その差は -24.3時間 [-78.7, 11.7] 時間でした。これはつまり「症状持続の中央値はいいとこ8日 が 7日に短縮される程度で,プラセボと差がないデータだったとしても矛盾ない(得られうる)データだった」ということになります。

またその「症状」というのも,当初第 II 相試験で設定された12症状ではなく,途中から5症状に限定されています。また厳密には「症状消失までの期間」ではなく「快復、、(ベースラインからの改善など複雑な定義を含む)までの期間」というやや解釈の難しい指標です。

さらにハザード比という別尺度でも,1.14 [95%CI 0.95, 1,36] と1をまたいでしまっています。つまり,症状快復期間の中央値の差も,ハザード比も,いずれも信頼区間が null 値をまたいでしまっているわけです。ただこれらとは別のモデルで算出した主解析の P値は閾値を超えることができたので,一応慣例的に「統計学的に有意」と判定することはできた,という状態です。

ここで読者の我々が注意しなければならないのは,「主解析の結果1つだけが有意」だからといって,効果にお墨付き、、、、が与えられるわけではないということです。この結果はむしろ「たまたま事前に決めていた1つの統計モデル」に対しては矛盾度が高いデータが得られた(=P値が小さかった),ということ以上のことを意味しません。

ハザード比や中央値の差の信頼区間もあわせて総合的に判断すれば,少なくともこの数百人程度のデータで「症状期間の短縮効果がある!」と断言するのは難しいのではないか?というのが一般的な解釈だと思います(まずサンプルサイズ不足だと思います)。

ウイルスの流行や変異が読めない中で従来型の検証的臨床試験を遂行していくことには相当な困難があったかとは思いますが,それを加味しても結構な力業での上市という印象は受けました。

もちろんそれが緊急承認という制度の趣旨だとは思いますので,順当な制度利用とも言えます。
|パキロビッドも差を出せてない
ただし,ここで忘れてはならないことがあります。それは,このような「標準〜低リスク層での症状改善効果」に関しては,パキロビッドも類似した臨床試験(EPIC-SR)で効果を出せず途中撤退しているという事実です。つまり,このデータの渋さはゾコーバそのものの問題だけと考えるべきでありません。そもそも「差が出しにくい」患者層を相手にし過ぎている,という問題があるのだと思います。時々ゾコーバがパキロビッドに「劣る」というような意見を聞くことがありますが,パキロビッドもこの層を対象に症状改善効果を出せていないわけですから,そのような単純評価は適切ではないでしょう。対象者のズレによって確立しているエビデンスにズレがあるという解釈の方が正確だと思います。実際には同一患者層でのガチンコバトルRCTを行っていない以上,直接比較はできません。ただ,先に上市された薬剤には先にエビデンスが集積します。その点で既に先行利益をガッツリ取られ尽くしているということは大きな違いです。
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緊急承認の意図

このような渋いデータでも緊急承認された理由としてはいくつか考えられますが,まずは

  • ウイルス量は確かに早く減ること
  • 主要エンドポイントの主解析とされたもので有意判定になったこと

という所が評価されたのではないかと思います。

実臨床での効果が「推定、、」できれば上市できる,というのが今回の〈緊急承認〉という新しい制度の特徴です。ですからともかく審議会では「効果の推定、、はできる」という判断が下されたということですね。

また,製薬会社が主張するように ①long-COVIDを防ぐ ②家庭内感染を予防する等といった現在臨床データに表れていない「未知のベネフィットの存在」も現在否定できない(期待されている)仮説です。

皮算用ですが「多少あるかもしれない症状短縮効果」に加えてそうした「あるかどうかわからない未知のbenefit」も期待したい──そんな患者さんたちの希望に沿って,今後ゾコーバも適宜処方意義が検討されていくことになるでしょう。

なおハイリスク層での重症化予防に関しては,まだ全くデータがありません。そのため上記はあくまで低リスク〜標準リスクの患者さんたちだけに対するものでです。ハイリスク層の重症化予防を意図する場合には,当面パキロビッドがファーストラインであり続けると考えられます。これはゾコーバがパキロビッドに劣るとかそういう話ではなく,単にエビデンスの棲み分けの話です。※CDC推奨
|重症化予防についての補足
ゾコーバに現時点で重症化予防のエビデンスがないことについて,先行二剤と比較して「薬として劣る」かのような意見を見かけることがありますが,これにはいくつかの誤解があると思います。まず,ここでいう「エビデンスがない」ということは「未検証である」ということであって「効かないエビデンスがある」わけではない,という区別が重要です。ゾコーバは初めから重症化予防で差をつけるための臨床試験になっていなかったので,そのエビデンスがない(未検証である)のは当然のことです。また「オミクロン株×ワクチン接種済×標準〜低リスク患者層」での「重症化予防」という点でいうと,先行2剤も有効性を示す前向きのエビデンスはありませんでした。これらはそもそもデルタ株時代の非ワクチン接種者の重症化予防で上市された薬剤だからです(むしろラゲブリオに至ってはこの年末,ワクチン接種済者を対象にした投薬では効果が乏しいことを示すエビデンスが出ました)。こうしたエビデンスのズレを認識せず横並びで比較してしまうと結構ミスリーディングな発信になるので注意が必要だと思います。とはいえパキロビッドは先述したように「ワクチン接種済ハイリスク層」に投与した上市後のデータが蓄積してきており,その解析結果は効果を期待させるものになっています。そのため今後も当面ハイリスク者での投薬はパキロビッドが優先されることになると思います。1年以上後発のゾコーバがその領域(ハイリスク者での重症化予防)でパキロビッドから御株を奪うようなシナリオは,よほどのデータが出ない限り難しいでしょう。

処方の動線は今後の課題

ただ,いざ処方するとなった時にも課題はあります。それは,多忙でカオスな発熱外来で,上述したような効果の曖昧性について細かな情報提供をする時間があるか?という点です。

※この曖昧性を全く説明せず半自動的に「処方する/しない」と決めることは,患者さんにとって真摯な対応ではないと思います。

この薬の対象となるのは,本来トリアージ的には優先度の低い低リスクの方々です。ですからその層が「処方希望」というだけで病院の前に列をなしてしまうのでは,医療機関の本来の使命(重症者を優先的に救う)の支障になる可能性があり,本末転倒です。

国によってはそもそも(医療キャパシティの問題もあり)「自己検査・自主隔離しておいてください」という扱いを受けるような方々を対象にした薬剤だという点が重要です。

そう考えるとこの薬は,本来「最も簡潔に処方されるべき(医療機関に並ばずに済むべき)人々」が対象になっているのに,緊急承認という特例での上市であるためかえって現場ではややこしい処理が必要,という矛盾した状況になってしまっています。

今後希望者にスムーズに行き渡らせるためには,処方のためだけのオンライン診療枠やオンライン薬局手配など別のシステムを箱ごと用意しなければ,なかなか難しいのではないかなと感じています。

実際,大きな病院ではなかなか低リスク者に時間が取れないところも多く,初めから「当院では当面処方することはありません」といったポジションをとる医療機関もチラホラ聞いています。やや乱暴ではありますが,手続き的な手間も膨大になってしまいますから,合理的な棲み分けなのかもしれません。お互いの時間的コスト削減のため,対応する施設をあらかじめ分けておくのは有用な手段に思えます。

今後のエビデンス構築に期待

ゾコーバについてまとめると,現時点で①重症化予防効果は全く未検証,②症状快復までの期間の若干の短縮が期待できるかも(これも決して頑健ではない)という程度。これが2022年末の現在わかっているほぼ全てのことだと思います。

そしてそのような段階でも有効性を「推定」するだけで承認できるというのが,〈緊急承認〉制度のポイントなのでした(本邦初運用)。

今回この決定が良い判断だったか拙速だったのかは,これから1-2年ほどで見えてくるのかなと思います。もし Long-covidや予防内服のエビデンスが確立されることがあれば,有用性が改めて評価される可能性は十分ありえます。しかし逆に「全然ダメダメでした…」というパターンになってしまう可能性も否定できません。

要するに公開データが少な過ぎて色々とまだわからないというのが正直な所です。緊急、、承認が本当に適切だったのかどうかはデータが集まってから改めて検証が必要だと思いますし,私もその時,しっかりと復習したいと思います。

また,諸外国の評価(=薬事承認を受けられるかどうか)も注視していきたいです。

個人的には,こうした審議の過程が youtube で中継されオープンにされていたことは非常によいことだったと思います(従来にはない試みだったと思います)。注目度が高い審議であっただけに,こうしたオープンな姿勢には製薬会社にも審議側にも真摯さを感じました。

まとめ

では最後にまとめです。

2022年12月末時点の経口薬まとめ
  • パキロビッド,ラゲブリオ
    当初「デルタ株×ワクチン未接種×ハイリスク層」での重症化予防エビデンスで上市.その後ワクチン済ハイリスク者でデータが集積.それらの検討から,パキロビッドがファーストラインとしての立場を確立している.
  • ゾコーバ:低リスク層を対象に本邦でのみ緊急承認されたばかり.ほとんどデータがない.2022末時点では①重症化予防は全く未検証,②症状快復、、までの期間の若干の短縮が期待できるかも(それも頑健ではない).

このまとめもまた1年もすれば全然使えなくなっていると思いますが,備忘録も兼ねてここに置いておきます。

短期間で耐性変異株が蔓延したりしないよう祈るばかりです。

なおこれは余談ですが,私たちが「エビデンスがない」と単に表現する時,実際には

  1. 「効かなそうというエビデンス」が集まっている(検証が進んでいる)
  2. 「効く」かどうかデータが足りず判断できない(未検証)
    • a)他の患者層では「効く」というデータがあり一定程度外挿できる
    • b)他の患者層でも「効く」かどうか全く未検証

上記全てのパターンが含まれてしまっていると思います。これらは意味合いがかなり異なるので,情報の受け取り手としても発信者としても,結構注意が必要だと感じています(特に最近強く意識するようになりました)。

たとえば「ワクチン接種済の人での重症化予防」というアウトカムについて考えると,ラゲブリオとパキロビッドはいずれも当初②aから始まりました。それが今や前者は①,後者はそのまま効きそうなエビデンスが集積中です。一方,ゾコーバは2022年末時点では ②b です(症状改善期間をみた試験のデータしかない)。今後これらのデータもまた変わってくるかもしれませんし,また別の新薬が登場するかもしれません。いずれにしても臨床家としては,目の前の患者さんにとって個別の最適解を模索するばかりです。
治療薬以外の諸々に関して2022年のコロナ診療を振り返った記事も,よければご覧ください。
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