- 2021年12月17日
モルヌピラビルの実例で考える「中間解析で過大評価」の問題【COVID-19】
「中間解析で過大評価」という現象はなぜ起きてしまうのか?モルヌピラビルの実例をもとに考えてみます。
「中間解析で過大評価」という現象はなぜ起きてしまうのか?モルヌピラビルの実例をもとに考えてみます。
告知です。多重検定の問題は何か?どのように補正するのか?いつも補正しなければならないのか?といった内容を解説する動画を up しました。
COVID-19 に対するイベルメクチンの適応について,プロ集団の中でどのような扱いとなっているでしょうか。バイアスの少ない情報源として,2021 年 8 月 時点で筆者が確認できたメタ解析などの〈2次情報〉や〈推奨〉を列記します。
医療・健康情報は,しばしば裏取りも十分に行われないまま無責任な情報拡散が目立ちます。イベルメクチンもその例に漏れません。この記事ではイベルメクチンを取り巻く質の低い情報発信を実例ベースで取り上げます。
健康情報・医療情報は本当に玉石混交です。混乱を招く「情報」はどこからきているのか? その問題を整理するため,各情報源を1次〜4次情報として分類してみます。
あらゆる研究で幾度となく主張される「有意」 significant という言葉は,そのすべてが等価というわけではありません。それが仮説「検証的」なものなのか,仮説「探索的」「提唱的」なものであるかは,必ず区別することが重要です。
アデュカヌマブの 2 つの第 III 相試験は,いずれも無益性解析の結果「途中撤退」となった失敗治験でした。最終的にはそれらの「後付け解析」で承認申請までこぎつけられたわけですが,他の類似薬剤は軒並み治験撤退となっています。この現状から考えるべき問題は何でしょうか。
現時点で「アルツハイマー病の治療薬」であるという証明が不十分なまま,アデュカヌマブは「アミドイドβプラーク減少薬」として FDA に迅速承認されました。この薬剤に過剰な期待を覚えてしまう前に,私たちが知っておくべき12の重大な問題点について箇条書きでまとめます。